本記事は、Fluke Networks公式ブログ「Is Your Fiber Tester Ready for 800G and Beyond?(2026年1月27日付掲載)」の内容を、原文構成を尊重して日本語に翻訳・紹介するものです。あわせて、Cabling Cert Techの視点から技術的整理と実務上の留意点を補足します。

AIデータセンターの高速化が進む中、800G並列光試験に求められる測定要件と品質管理の水準は、従来とは異なる段階へと移行しています。

Fluke Networks公式ブログ(原文翻訳)

データセンターは、高性能AIワークロードをサポートするために、800Gおよび 1.6T のネットワーク速度へと急速に移行しています。 hyperscalersハイパースケーラー )はすでに3.2Tへの準備を進めています。これらの先進的なアプリケーションは、従来のMPOおよび超小型フォームファクタ( VSFF )コネクタを含むマルチファイバー接続を活用しています。こうしたアプリケーションを確実にサポートできるリンクであることを保証するには、それに適したファイバーテスターが必要です。

800G、1.6T、および3.2TはMPO接続に依存しています

1 レーン あたりの伝送速度が100Gb/sから200Gb/s、さらに400Gb/sへと向上する中で、データセンターでは、より高い通信速度を実現するために、コスト効率に優れた 並列光 シングルモード 方式が採用されています。現在、100Gb/sレーンは8芯(100Gb/sで4芯送信および4芯受信)で400Gを、16芯(100Gb/sで8芯送信および8芯受信)で800Gをサポートしています。今後のIEEE 802.3dj規格はこれをさらに推進し、200Gb/s信号を使用して8芯で800G、16芯で1.6Tをサポートします。将来的に400Gb/sレーンレートが開発されれば、これら同じ8芯および16芯アーキテクチャを拡張して1.6Tおよび3.2Tアプリケーションをサポートすることになります。

このような高速リンクでは主にMPO-12およびMPO-16コネクタが使用されますが、配線構成を簡素化するために、3つの8芯接続をサポートするMPO-24もよく使用されます。これらのシングルモードMPOコネクタは、8度研磨の APC 端面を採用し、接続面で発生する反射光を クラッド 側へ導くことで、コア内への反射を大幅に抑制します。

データセンターにおける800Gおよびそれ以上の並列光アプリケーションは、一般にMPO-12、MPO-16、およびMPO-24コネクタによって構成されています。

高密度化と省スペース化のため、多くのデータセンターでVSFF MPOコネクタが採用されています。 US ConecMMC は、シングルモード並列光用途で採用が広がっているVSFF MPOコネクタです。垂直スタッキング構造により、従来のMPOに比べ約3倍のポート密度を実現します。

MMC-16およびMMC-24のようなVSFFマルチファイバーコネクタは、超高密度データセンター環境における設置スペースの効率化を目的として普及が進んでいます。

MPOリンクの完全性をどのように確保するか

Versivプラットフォーム で動作する光損失認証試験用試験セットであるCertiFiber™ Maxは、ピン付き/ピンなしのMPO-12、MPO-16、MPO-24接続および16芯・24芯MMCに標準対応しています。工具不要で交換可能な UniPortアダプター と対応 TRC により、1310nmおよび1550nm波長での正確な挿入損失および長さ測定を、真の1ジャンパーリファレンス方式で実現します。

CertiFiber Maxは、試験から結果保存までをわずか1秒で完了します。複雑なマルチファイバー極性を自動検証し、可視光源( VFL :Visual Fault Locator)を内蔵しています。さらに、フルーク・ネットワークスのFiberInspector™ Ultraカメラと連携することで、容易な端面検査を実現します。直感的で使いやすいインターフェースを備え、基準設定(リファレンス設定)ウィザードが手順に沿って色分けされたステップ表示で操作をガイドし、エラーを防止します。さらに、TRCごとのテスト回数およびリファレンス設定後の経過時間を追跡することで、測定品質を維持し、顧客要件への適合を確実にします。

最後に、内蔵Wi-Fi(※NWモデルを除く)または有線接続により、CertiFiber MaxからLinkWare™ Liveへ直接試験結果をアップロードできます。このクラウドベースの管理サービスは、試験パラメータやケーブルIDのリモート設定、プロジェクトの割り当て、テスター状態の追跡、複数テスターからの結果統合、ならびに専門的な認証レポート作成を支援し、試験業務全体の効率化を実現します。

800Gをはじめとする次世代高速リンクの試験において、CertiFiber Maxは、8芯/16芯の並列光構成、MPOおよびMMCコネクタへの標準対応、真の1ジャンパー基準設定、極性自動検証などを統合的に備えた、新たな試験基準を提示する製品です。

(以上、Fluke Networks公式ブログ原文の翻訳部分)

Cabling Cert Tech 見解

800Gおよび将来世代への移行は、単なる帯域拡張ではなく、並列光インフラの品質管理と試験プロセスそのものを再定義することを意味します。

本記事の内容を技術的観点から整理すると、その本質は次の3点に集約できます。

1. 並列化の進展は測定難易度の上昇を伴う

8芯から16芯へ、100Gから200G、さらには400Gへと進化する中で、物理層の複雑性は確実に増しています。MPOからVSFF(MMC)への移行も含め、芯数の増加と高密度化は、極性管理、基準設定(リファレンス設定)、TRC品質、端面状態といった要素の重要性を一層高めています。800G世代では、端面のわずかな汚れや端面品質のばらつきが、リンク全体の合否判定に直結する可能性があります。。

2. APC端面と反射管理の重要性

APC(8度傾斜研磨)は、接続面で発生する反射光をクラッド側へ導き、コアへの戻り反射を抑制する構造です。ただし、その性能は端面の清浄度と研磨精度が適切に管理されていることを前提とします。高密度な並列光環境では、端面のわずかな汚れや傷がリンク全体の合否判定に直結する可能性があるため、端面検査の徹底、清掃プロセスの標準化、TRC使用回数および基準設定(リファレンス設定)後の経過時間の管理が、運用上の必須要件となります。

3. 測定プロセスの標準化が品質を左右する

記事で紹介されている機能は、単なるスペック向上ではなく、真の1ジャンパー基準設定、極性自動検証、TRC管理、クラウド統合といった再現性の確保に焦点が置かれています。AIデータセンターのような数千〜数万リンク規模の大規模環境では、ヒューマンエラーを抑制し、均一な品質を維持することが重要となります。さらに、ケーブルIDやポート識別の明確なラベル管理、試験結果の確実な紐付けといった運用面の徹底も、測定プロセスの標準化と並んで品質を支える要素です。測定機能の高度化と人的要因の制御が両立してこそ、並列光ファイバーインフラにおける真の品質保証が実現されます。

本記事のまとめ

800Gは、施工および試験工程の成熟度がインフラ品質を左右する世代であると位置付けられます。本記事が示している方向性は、試験プロセスの標準化と高度化を前提とした次世代運用への移行を示唆しているものと考えられます。

その意味において、記事内で紹介されているCertiFiber™ Max 光損失試験セットは、並列光試験におけるプロセス標準化と再現性確保を意識した設計思想を体現するツールの一つと位置付けられます。今後1.6T、3.2Tへと進展する中で、測定の再現性とプロセス管理は、インフラ品質を左右する中核要素となります。

関連情報・資料

■ テクニカルデータシート(日本語)

詳細な仕様や構成については、以下のCertiFiber™ Max 多芯光損失試験セットのデータシートをご参照ください。

■ 公式情報

👉 Fluke Networks公式サイト:CertiFiber™ Max 光損失試験セット 製品ページ

■ 製品に関するお問い合わせ

導入検討や技術的なご質問がありましたら、Cabling Cert Techまでお問い合わせください。
お問い合わせ内容に応じて、Cabling Cert TechのパートナーであるFluke Networksの担当者と連携のうえ対応させていただく場合があります。

👉 CertiFiber Max に関するお問い合わせはこちら

※本記事はFluke Networks公式ブログの内容を翻訳・紹介したものであり、製品仕様等の最新情報については公式サイトをご確認ください。


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